現在分詞の文中の位置による違い

現在分詞の文中の位置による違い

1.現在分詞を文の後ろに置いて、「~しながら」の意味を表すことができる。
① "Where's Lisa?" "She's in the kitchen, helping Mom." (リサはどこだい? 台所でママを手伝ってるよ) helpingは「手伝いながら」の意。

② The boy came running to me. (その少年は私のところへ走ってきた)
③ I'm busy cooking dinner. (私は夕食を作るのに忙しい)
④ I spend Sundays reading books. (日曜日は読書をして過ごす) なども、すべて「~しながら」の意味に解釈できる。

 ①は頭に浮かんだ順に情報を並べている。これが口語的な分詞構文の使い方である。情報の焦点は前半(She's in the kitchen)にあり、後半(helping Mom)は補足的に追加された情報である。

2.これに対して、⑤Being sick, I didn't go out. (病気の状態を抱えて、私は外出しなかった) 同時点で病気だったという感覚。
 これは、会話ではあまり使われない、分詞構文を文頭に置く形。全体の形をあらかじめ頭の中で組み立ててから発せられる文で、書き言葉に適している。文末焦点の原理から、後半に情報の焦点があり、前半は前置きである。

 同じく分詞構文を文頭に置いた形 ⑥ Admimtting what you say, I still shink that you made a mistake. (君の言うことは認めるが、それでも私は君が間違えたと思う) 接続詞を使い Though I admit ..., とも言い換えられるが、ニュアンス的には「君の言うことを認めているのと同時に」と理解するのがベター。
 書き手あるいは話し手がこの分詞構文を使う理由は、逆説の thoughを使うと響きが強すぎるという気持ちからである。つまり、分詞構文は、話し手が接続詞を使うほど明確な意味関係を意識していない、あるいは明示したくない場合に使う。




『「英語のしくみ」を5日間で完全マスターする本』佐藤誠司・小池直己 PHP文庫 p225-227からの抜粋・備忘録。

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