LINE専用オリジナル小説を載せてみる!7

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突き刺された幼虫の体内が、妙に遅く赤色のような、オレンジょような色に変色していく。それはまるで、この世界の色を表しているかのような禍々しさ。
「俺はこの世界の管理者だった。しかし、戯れに争いを起こした罪として、この世界に落とされた。力も、記憶も、何もかもを奪われて」
  しかしそれだけには止まらず、今まで以上にその色は幼虫の体内全てに広まってゆく。
   男は話す口を止めない。
「俺はずっと気づかなかった。自分はこの世界の生きる『人』なのだと思っていた。しかし、違ったんだ」
  幼虫の体が少しづつ膨張して、元の体の倍以上の大きさに膨張していく。
「ある日俺は気付いたんだ。俺は堕神なのだと、この世界の創造者なのだと。この世界を作ったのなら、どうしようと俺の自由なんだと」
  膨らんだ幼虫は男の手により口に運ばれ、そうして『吸収』されていく。
   男の口はふさがっているはずなのに『男の声』は止まらない。

『だからおわらせてやろうと思ったんだ。この世界の人間世界存在全て。どちらにしても壊すつもりでいた、そう大差はない。そして』

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